成人の死因の1位はがんで、その中でも大腸がんの割合が多くなってきています。がんで死亡した人の過半数が大腸がんや胃がん、肝臓がんと言ったような消化器系のがんで占められています。年間で9万人ほどの方が、大腸がんや胃がんが原因で亡くなっている計算になります。大腸がんがすでに大きくなっていて腸閉塞になるなどの症状が現れているときには、大腸がんはすでに進行していることが多いです。
大腸がんに関しては見つけようと思って見つけないと、早期発見できないがんと言われており、症状がないうちに診断を受けることが重要となります。早期に発見されたときにはその後の経過は良好なものが多く、お腹を切る必要もなく内視鏡によってがんを取ることが可能な病気です。大腸がんの早期発見のためには、がん検診を年に1度受診することが大切です。大腸がんの危険性が高い人は、50歳を超えたころから急に増える傾向があって、血縁にがんの方がいるときには要注意となります。
野菜を食べない方で運動不足、肥満の方は注意が必要になります。がん検診では便潜血検査が行われて、この検査であれば目に見えない血液を便がひっかけることで、便に血が混ざっているかどうか確認することでがんかどうかを見極めます。がん検診によって便潜血検査を受けることで、大腸がんの死亡率が33%低下することが統計上のデータとしてわかっています。便潜血検査によって反応が1回でも陽性であったときには、大腸内視鏡の検査をすることをおすすめします。