毎年のデータでは、日本国民のうちおよそ36万人の方ががんによって死亡しています。がんにかかる可能性は年齢と共に高まる傾向にありますが、近年注目されている傾向としては働き盛りの女性は同世代の男性と比較するとがんを発症する確率が高いデータがあります。親戚にがんで亡くなった人がいない場合であっても、遺伝によるがんの発症は稀なケースであると考えられます。遺伝が原因で発症する場合よりも食生活の乱れや飲酒、喫煙、睡眠不足などの日常生活における生活スタイルが大きくがんの発症に関係があると言われています。
初期のがんの場合では症状が現れていないことがほとんどですが、医療技術は進歩していますので、一部のがんでは早期発見、早期治療が可能になっています。症状がはっきりと現れる前にがんを見つけることが可能な方法として、がん検診は有効な手段と言えます。がん検診を受診することによって、がんによる死亡率を減少させる確実な方法として確立されています。がん検診を受診して早期発見や早期治療ができれば、その分だけ完治できる可能性を引き上げることができます。
がんを発症してしまうとその後の治療のための費用は大きな負担となりますので、早期発見することは経済的な負担を軽減させるためにも必要なものと言えます。各種健康保険ではさまざまな種類のがん検診が行われていますが、現在の国民の受診率は20%から30%程度ととどまっていて、欧米と比較して大変低い結果となっています。厚生労働省では受診率を50%まで引き上げることを目標としていますので、今後も様々な施策が取り組まれるものと考えられます。